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第二章【あの日の記憶】
時計の針をまだ私達が幼かった頃に戻してみる。
「よし!鬼ごっこしよう!」
「おし!今日こそは珀人から逃げ切ってやる」
「ちょっと、理空くんなに勝手にライバル視してるの。それにまだ僕鬼って決まった訳じゃないのに」
「まぁまぁ。兎に角始めようよ。最初はぐー。じゃんけんぽん」
私はぐー。私以外に4人はパーを出していた。
「なんだ、如月が鬼か。それなら楽勝だな。」
「むっかー。これでも私運動会のリレー選手の補欠には選ばれてたんだから。」
「所詮、補欠だろ。悪いけど俺今年は選手だったぞ。余裕余裕。」
「理空くん。あんま、人のことからかわない。じゃあ、そろそろ初めよう。よーい!スタート!」
こういう時に仕切るのはみんなより一つ年上のすいねぇだった。
幼稚園の頃に家が近くということで仲良くなった私達5人は小学生になると、放課後は毎日のように家の周りで遊んでいた。
土日になれば、親の引率の元、動物園、水族館、遊園地など様々な場所に出かけた。
理空は昔から口が悪くて気に触ることもあったけど…。
こうやってみんなで過ごしているとあっという間に時間が過ぎていった。
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