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それからの1ヶ月はあっという間に過ぎ去った。 ナオコは今まで以上にミナミの家にやって来るから、持て余したミナミは俺を呼びつける。 そんなこともあって、ほぼ毎日のように俺たちはミナミの家に集合した。 まあ、集合って言ったって、宿題やるなんていうのは稀で、ほとんどは漫画読んだりゲームやったり、普段家でダラダラしてるのとなんら変わりなかったけどな。 そして二学期最終日、ナオコは年明けに引っ越することが決まった。 んじゃ初詣に行こうぜ、ってことになったんだけど、中学生の俺たちが行ける場所なんて、近くの神社くらいだ。 「紅白終わったら、大山神社に集合な」 俺がそう言うと、ミナミとナオコは「紅白ぅ?」って呆れた顔をした。 なんだよ。悪いかよ。 俺んちは、家族揃って紅白見ながらそば食う、っていうルールがあるんだから、仕方ないじゃん。 言ったらどうせ「ショーヘイ、おこさまー」とかって笑われるんだろうけどさ。
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