真っさオール

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物憂げかつ、お顔真っ青の少女が、ガチブルで(ガチガチに震えているの意) 授業開始の朝礼を待っている。周りの友人達の挨拶や、声に反応はするが、微弱な反応。 勿論、そんな怯えバージョンもガチ萌えだが、今はそれ所じゃな… 「ないよなぁ!親父!」 「全くだ!息子よ。考えてみれば、美菜(みな)ちゃん、今日の朝ごはんも ほとんど残していた。ああ~っ、心配だなぁっ!」 「てか、親父、仕事は大丈夫なのか?平日、朝から娘の様子探るため、美菜ちゃんの校舎隣の別棟に望遠カメラ&双眼鏡で陣取ってる俺達な訳だが!」 「大丈夫だ!有給だってあるし。今日、大事な会議だけど、だ、だ・だ・だ・だ…」 「親父、顔真っ青だぞ?」 「そ、そんな事より、息子よ。お、お前こそ大学の授業はどうした? 美菜ちゃん、ストー…いや“見守り”過ぎて、単位足りてないんだろ?」 「何言ってんだ、馬鹿野郎!大丈夫に決まってんだろ!ハッハハハハハ…」 「オイ、顔真っ青だぞ?」 「あの~っ…」 「どうかしましたかっ!?美菜ちゃんの親友の朝露霞(あさつゆ かすみ)さん!!」 「お二人そろってのハミングありがとうございます…私的にはですね。登校中に拉致されて、お二人が娘であり、妹である美菜を凄く大事にしている事は よくわかったんですけど、 私が縛られている理由が“ちょーっとわかんないかなぁ”…なんですけど!!」 「ハッ、正にその通りです。カスミさん!あまり学校の事を話したがらない美菜ちゃんの最近の事情を教えてもらおうと思い、お連れしたまでの事です。そんな 娘を想う父の気持ちわかってくれましたかっ!?」 「目に入れても全然オッケーなマイシスターラブな兄の気持ちもわかってくれましたかっ!?」 「二人共…犯罪ですよ…」 「・・・・・・そう言えば、息子よ。確か、お前土建屋でバイトしていて、生コンとか 自由に使えたなぁ…」 「そう言う親父も、東京湾に漁船持ってる友人がいて、いつでも、船借りれるし、操縦も 出来たよなぁっ~?」 「人一人沈めるの訳ないよ…」 「ぜ、全力で協力させてもらいます!!」 「ハッハハハ、ありがとうございます!んっ?どうしたんですか?カスミさん? 顔真っ青っすよ?」…
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