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「なるほど、あの細っちい感じの子か。華奢で、何処か儚げだけど、確かにイイ感じだな。
ウチの美菜ちゃんと案外お似合いな感じかもしれん。」
「しかし、親父、美菜ちゃんはやっぱり嫌がってるみたいだぞ?ちょっと、顔赤いけど、
これは、どうなんだろう?」
「うーん、いや、待て。息子よ。必要な事かもしれん。」
「えっ?」
「美菜ちゃんが成長する上での話だ。こーゆう出会いや、恋的なモノを乗り越えて、
素晴らしい人生へのステップアップがある。だから、ここは見守ろう!決して、
頬染め困惑美菜ちゃんが可愛いとか、そういう訳ではなくて。」
「そうだな!親父。確かにそうだ。とても大事な事だ。待つとしよう。
決して困惑してる美菜ちゃんを見たいとか、そんな訳じゃないもんな。俺達。よし、待つとしよう。」
「二人共、大変な変態っていうかだけじゃ…えっ?てか、待って。
夕方まで、アタシこのまま?」
「うん?何か言いました?カスミさん?」
「いえいえ、何でもないです。」…
「いよいよ、放課後だな…」
夕日が屋上を照らす中、3人の視線が屋上前準備室に佇む美菜を捉える。
「さっすが、美菜ちゃん。待ち合わせ時刻5分前にはちゃんと待機している。律儀な我が娘!」
「ああっ、全く最高の妹だぜっ!?ん、おいっ親父!上村さん来たぜ?」
「本当だ。あの、フワフワした感じは凄いな。神秘的だ~」
「ん、待て、親父。いきなりのマウストゥーマウス!キスってる!えっ、前フリ無しでっ!?」
「双眼鏡を貸せぃ!息子よ!!おおっ、何か美菜ちゃんを脱がしてる。ああっ、久しく見てなかったけど、だいぶ成長したな~…」
「いや、ちょっと待って。双眼鏡使わずとも、見えるよ。隣の校舎だからね。そして、上村さん、何か目ぇ赤いし、吸い付いてるよ。首に。これ、ヤバくない!信じられないモンを
目撃してるよね?あたし等?」
そう言い、二人を見るカスミ。顔真っ青で痙攣している二人を見て非常に驚く。
「何で、二人共、痙攣してるの。しかも鼻血だしすぎっ!?興奮してる場合じゃないよ!!」
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