353人が本棚に入れています
本棚に追加
/248ページ
「うーん・・・」
私が準の事を話すと清は何やら考え始めた。
いきなり玲ちゃんが話に入ってきた。
「あ!あのヒモ君をここで雇って貰えば?」
私は焦った。
「玲ちゃん何言ってんの!?
清にもお店にも迷惑かかるって!!
だって・・・あいつホモだよ!?」
それを聞いていたヘルプの人が話に入ってきた。
「ホモっていうか、オネェキャラなら
ウチの店に1人居るし、
その辺は大丈夫なんじゃないかな?」
「ほらね?しかも表に求人募集の貼り紙あったし
ヒモ君、
顔も悪くないし子犬っぽいからウケそう!」
私は反対するよりも早く清が立ち上がった。
「雫!行こう!そいつ紹介して!」
清はヘルプの人に店長への伝言を頼むと
私の手をとり店を出た。
清が私の自宅の前まで連れてくると彼の顔は
明 らかに引いていた。
「ここって・・・マンション・・・だよな?」
私は恐る恐る聞いてみた。
「やっぱ引く?30の独身女が
マンション持ってるって・・・」
清は苦笑いしながら私を見て言った。
「いや?全然?今時、普通じゃね?」
(笑顔下手くそか!!
口元ひきつってるし!)
心の中でツッコミをして、
今度は私が清を引っ張り中に入って行った。
中に入ると準はバラエティーを見て笑っていた。
「あ!雫ちゃんおかえり!
・・・?お客さん?
あ!もしかして雫ちゃんの彼氏?
めっちゃイケメンさんだねー!」
語尾にハートを付けたような言い方。
「私の高校の同級生!
ホストやってるの!」
私がそう言うと清は準の側へ行き
まじまじと見つめてからいきなり肩を掴んだ。
「今からウチの店に来い!」
それだけ言って準を連れて行く。
私も急いで付いて行った。
慌てていた準にタクシーの中で
こうなった経緯を話すと
うつ向いていたもののわかったと言って店まで
付いて来てくれた。
店に着くと玲ちゃんは
ヘルプの人の肩に寄りかかり爆睡している。
準の事は清に任せて私は玲ちゃんを連れて帰った。
最初のコメントを投稿しよう!