2.後悔

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今の私にとって、何も予定のない休日ほど怖いものは無い。 今日は土曜日。 朝方ぼんやりと起きた後、二度寝をした。 寝たのは3時頃だったから。 ベージュ色のカーテンをシャッと開けると、私は目を細めた。太陽の位置は高い。 私の心とは正反対の澄み切った青空にため息が出る。 ふと、窓から見えるイチョウの木がずいぶん色づいてきたことに気づく。 窓を開けると、嫌な女の1Kの部屋を浄化するかのような、気持ちのいい秋風が入り込んできた。 冷蔵庫から飲料水を出し、透明なグラスに注いでごくごくと水を飲みながらスマホを見ると、通知が2件来ていた。 昨晩0時、恭ちゃんから。 [無事着いてる?]と、一言。 [ごめんね、寝ちゃってた!]と一言返す。 すぐに既読がついたのには少し驚いた。 そしてもう1件は、沙織からだった。 [凛乃げんき?ちょっと、話したいことあるんだけど、今夜会えるかな?] …。 なんだろう。 いつも絵文字がたっぷりの彼女の文面に、絵文字がないのが気になった。 [今晩、空いてるよ!時間と場所は沙織に合わせる!] 送ってすぐに、またLINEの通知音が鳴る。 恭ちゃんからだ。ちょうど昼休みなのかな。 [良かった無事で!今日、泊まりに来る?] [夜に沙織と会うから、また連絡するね。] [了解!] そして最後に、 [桃也くん、昨日はありがとう。] と差し障りのない文章を送った。
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