2.後悔

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あのあと、沙織には先に帰ってもらった。 去り際に、 「凛乃、また遊ぼうね。無理しないでね」 なんて、優しい言葉をかけてくれるものだから、さらに自分が嫌で嫌で涙が出そうになった。 泣く資格なんてないのに。 「今日は私に払わせて」 と言ったけれど、沙織は首を横に振ってお金を置いていった。 [恭ちゃん、これから言っていい?話したいことがあるの。] 私はすぐにLINEを送った。 せめて、自分の口でちゃんと伝えよう。 それが、彼にできる最後の誠意だと思うから。 既読が付いて、しばらくしてから [気をつけてきてね。] と返事が来た。 ドクドクと黒く、重くなっていく心を感じながら、私はお店をあとにした。 あの話が始まった時のまま、冷たくなっている2皿のパスタを残して─。
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