18.未来へ結ぶ想いのかたち

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「…帰るか」 [22:38] 本当は資料はとっくに出来上がっているし、それは何度も見直した。 パソコンをシャットダウンして身支度を始める。 会社にいた方が気が楽で、そうしていたに過ぎなかった。 ここ数日で色々思い出していた。 “私、凛乃さんに意地悪言いました。桃也さんと私の仲を勘違いしてるはずです” まゆかちゃんの言葉。 “じゃあどうしてまゆかちゃんちに行ったの?” “部屋に忘れ物する仲だったんでしょう?” 凛乃ちゃんの言葉。 深く考えなかった自分を悔やむ。 どんな話をしたのかもっと深くまゆかちゃんに聞いてみるとか、凛乃ちゃんに話をするとか、なにか出来たはずだ。 凛乃ちゃんを抱いた夜も、彼女の頭の片隅にはそれがあったのだろうか。 “…私だって、好きじゃなくてもするし、セフレみたいな人だっているし、そういう女だから。桃也くんもそのひとりだよ” 大きなため息をついて、さらに思い出してしまったのは、圭との電話だった。
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