18.未来へ結ぶ想いのかたち

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どこかの部屋の住民だろう。 桃也くんは、無言のまま私の頭上で玄関の鍵を開けた。 …やっぱり、もう遅いよね。 俯いた時だった。 「とりあえず、入って」 「っ……」 力強く腕を引き上げられ立ち上がると、桃也くんの部屋へと優しく導かれた。 バタン、と背後で扉が閉まった。 カチャ、と桃也くんが鍵を閉める。 「凛乃ちゃん、本当?」 しんと静まり返った暗い部屋、視界が悪いぶん、その声がいっそう澄んで聴こえた。 扉と桃也くんに挟まれている今、すごく、近い。 「さっきの、本当?」 すぐ目の前、手の届くところに─ 「本当………桃也くんが、好き」
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