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だから、と青井は言った。
「どうせ捨てる命だというなら、好き放題やって、世界でも変えてやりませんか」
青臭く陳腐な言動だった。
しかし私の胸中で、温かな火が灯るのを感じた。
「人間至る処、青山あり――あなたには、世界を変える素質がある。こんなところで死ぬようなお人ではありません」
「青井……」
「やりましょう、先輩。私はどこへでも貴方に付いていきます」
――音は鳴りやみ、私は光の世界から帰って来る。
私は改めて、月曜日廃止の布告を宣言した。
全ての国民が、憂鬱な月曜日から解放されるように。
さらば、ブルーマンデー。
「以上で、会見を終了致します」
こうして、我が国から月曜日はなくなった。
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