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青色吐息の、ウェンズデー
火曜日が廃止され、数週間が経った頃だった。
青色吐息を漏らしながら、青井が執務室へと入って来る。
「どうした、そんな青菜に塩みたいにぐったりして」
「半分予見は出来ていたのですが、……その」
「まさか、まさかとは思うが、青いやつじゃあないだろうな!?」
「そのまさかです。ブルーウェンズデーです!」
「ああ……! 分かってた、分かってたけど! 私もなんとなく水曜日が憂鬱だったけど! ブルーウェンズデー! 青い水曜日! ぐおおおおお!」
「総理、いかがいたしますか」
「ええい、分かった。廃止だ廃止! 水曜日も廃止! 二日働いて二日休む。これなら平等! なんの問題もあるまい!」
「さすがは総理。ですが、なんとなくオチが見えるような……」
「やってみないと分からないだろう」
「そうですね。では、総理。国民へ布告を」
「ああ」
私は三度、光の世界へと包まれるのだった。
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