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宇宙の外のクオリア
「かみさまー、今日の分埋め終わりましたー」
マシロが泥と汗に汚れた顔を腕で拭いながら私を呼んだ。腰掛けていた岩に立ち上がって辺りを見渡す。灰色の大地の所々で土が丸く盛られ、その上には形も大きさも不揃いな石が置かれている。傾いた日が同じ方向に長い影を作り出していた。風が吹くと砂が舞い上がり、岩に、地面に、互いにぶつかってカラカラと音を立てる。
自分の背丈の7,8割はありそうな長さのスコップを両手で持って、彼女は私のもとへ駆け寄ってきた。作業着のようなオーバーオールに泥だらけの軍手と長靴。所々はねているものの透き通るような白銀の長髪が夕風に舞って、陽を反射して朱と金に煌いた。無数の墓標に囲まれて、乾いた土の上で、マシロは笑っていた。
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