その扉を開いて

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 ある日、僕はあてどもなく街を歩き回っていた。  見上げると透き通るような青い空が広がっている。  僕は日によって空の色が違って見える。  うきうき楽しい気分の時は黄色だし、嫌なニュースを目にした時には赤色に見える。  テストがある日は灰色だ。  賞をとった隣のクラスの女子はどんな気分で空を紫に塗ったのだろう。  そういえば空が青く見えるときってどんなときだっけ……?  そんなとりとめの無いことを考えていると、ガラス張りのカフェに見慣れた女性が座っていた。  担任の先生だ。  先生は学校にいる時よりもラフな格好をしており、テーブルに置かれたタブレットに何かを一生懸命書いているようだった。  僕は何をしているのだろうと気になり、店内に入って先生のいるテーブルまでこっそり近付いた。
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