決意

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決意

その後、柊は姿を現さなくなった。 というより、させてないという方が 合ってるか。 柊は今、僕たちのアジトに拘束中だ。 学園には話を通している。 なんたって僕たちのメンバー 零は学園長の御子息なのだからな。 ちなみにアジトには、 吾妻も連れてきている。 僕たちの秘密を知られたのだし。 「僕たちの学園を牛耳ってんのは、 学と、誠一郎…じゃないな?」 その場にいた全員が驚愕した。 「な、何言ってやがる遷都! ここを占領しているのは、どう見ても 学と誠一郎だろ?」 「いや、違う。凛斗。考えても見ろ。 零の親父さんが脅しやアイツら程度の 力でねじ伏せられるとでも思うか? どう考えても、裏がある。 まずはアイツらを捕えなきゃな。 時間がねぇんだ。」 僕を含め4人は立ち上がり、 各々の役目を果たそうと 準備を進めていると、 「ねぇ。金谷くん。」 「どうした吾妻。あと、遷都でいいぞ」 「それなら私も、千咲でいいわよ。」 「分かった。千咲、なんの用で?」 「私もチームに…」 「すまんが無理だ。」 「え、だけど…」 「無理なんだ。分かってくれ。」 そういう遷都は笑っていた。 貼り付けたような、 悲しそうな笑顔を。
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