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「アーベルト、セフィル!!調達してきたぞ~」
「全く、リスターが大声出すから苦労した。足痛い」
「付近に龍はいないようですので、夕食にしましょう」
「夕食…豪華…」
4人の声が聞こえる。
「ワジョウくん。ほら、さっき言ってた4人が帰ってきたようですよ」
「さっさと飯に…っておい。こいつどうしたんだ」
さっきまで、うるさかったのに、急に静かになった。
「迷子、かな?さっき見つけて、介護してた」
「ふーん?アーベルトが介護、ねぇ…?」
「迷子にしては、この辺の服を身につけていないようですが…?」
「それに、不思議な匂い…」
「貴方達。一旦落ち着きなさい。まだ、彼について私とアーベルトも全く知らないのですから」
「そりゃ失礼。神官殿」
「全く…。大丈夫でしたか、ワジョウくん?」
「あっ、えっと、大丈夫、です」
急に色んな情報が入ってくるからびっくりした…。
ってか、セフィル、苦労してるなぁ…。ごめんよ。
「まずはご飯にしましょう。話はそれからです」
セフィルがそういうと、皆夕食の準備に取り掛かる。
だが、俺の記憶が確かならこのパーティーに料理が得意なやつがいなかったはずだ。
…。何か破壊した音がする。
はぁ、俺が作るか。
「あの…。夕食作り手伝いましょうか?」
「いや、ワジョウは座ってても…」
タイミング良く破壊音がする。
「…頼んでもいいかい?」
そう言うと、アーベルトは包丁を貸してくれた。
使える食材は、さっきとってきた肉と実と香草ぐらいか。
なら、ハーブ焼きにするか。
包丁で手際よく食材を切っていく。
あとは、味付けをして、焼く。
全く、どうして料理で破壊音が聞こえるのか…。
犯人探しはあとにして、残った食材でスープを作る。
食器類は、収納魔法で予備の分も持ち歩いていたので、何とかなった。
ちなみに、周りは、あまりの手際の良さに、自分の出る幕はないと思い、ちょこんと座っていた。
ちょっと可愛いと思ったのは心の中に留めておく。
「はい、ハーブ焼きとスープです。熱いので気をつけて食べて下さいね」
出された料理を見た瞬間、みんなの目が輝いているように見えた。
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