驟雨を待ってる

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まず青で塗って、その上に白を重ねてぼかす。 ……へえ。そんな風に書いてたのか。 しばらくの間安藤が空を書いている様子を眺めて、それからコンビニに行った。 コンビニから学校に戻り、空き教室を覗いたときにはもう安藤はいなくて。 ただ小さな青空が広がっていた。 とてつもない存在感。多分、この空を俺はしばらく忘れられないだろうな。 そして次の日から、安藤は俺の前から姿を消した。
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