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星間抗争
「さぁ、今日が選考日初日です。がんばってきてね」
ホームメイドAIのアイが僕を送り出す。
僕は地球をインベーダーから取り戻す兵士、ACEのパイロット候補生だ。
そして、今日はACE部隊の選考開始日である。
「行ってくるよ、アイ」
僕は天井の真ん中に据えられ、黒々としたメインカメラを見て応える。
アイはあそこから室内の状況を監視して様々な便宜を図ってくれている。
「おはよー」
居住区の廊下に出ると同級生たちが僕に挨拶をしてくる。
彼らは本来ならばライバルなのだろうが、みんながみんな選考に合格したいと思っているわけではない事を知っている。
ACE(アディショナルエクイップ)を身に纏い地球へ行くと言うことは、この快適な火星居留地には帰ってこられないと言うことだからだ。
だから適当に選考を受け、脱落し次回の選考に回る候補生もいる。
兵士増産局はそんな候補生が増えるのを防ぐべく、好戦的な資質を持つ候補生を育成しているが、それでも100パーセント皆がそうなるとは限らないので、サボタージュする候補生は全体の数パーセントはいるのだ。
僕は、どうなんだろう?
戦い、死ぬのが怖いわけではない。
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