星間抗争

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 ただ、自分の死が無意味なのは嫌だと思う。  地球を取り戻す。  これが成されなければ、敵はいずれ火星にも向かってくるだろう。  そう教えられて今日まで生きてきたのだから、戦うことに意味があると思っている。  人類のこんな生活はすでに3世紀が費やされている。  地球は廃墟と原生林に飲み込まれているらしい。  もっとも、これは教科で習った物で、実際の所は解らない。 肉体選考と、教科、そして模擬戦。  これが各1日ずつかけて行われる選考だ。  結論から言えば、僕はこの三日で、第千二十四次地球奪還作戦、ACE部隊として選抜された。  百万の精鋭の一人として、明後日火星を旅立つ。 「おめでとうございます」  アイが言う。  マルチリンクシステムのおかげで、人工知能のアイも僕の合格を知っている。 「ありがとう」  翌日レコンキスタ級惑星揚陸艦に乗り込み作戦開始を待った。  48時間の待機を経て僕たちは地球へ向かう。 「クトゥルフ級侵略生物の迎撃です」 「ACE部隊、耐熱、耐光線フィールド展開、強襲揚陸開始」  耳元でが鳴る指揮官の声を聞きながら、Gの衝撃に耐える。 「連中更なる進化を遂げてやがる。ACE部隊は気を抜くな」  さようなら、火星。  さようなら、アイ。     
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