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それは恋なのか打算だったのか僕には分からない。
ただ、側にいて欲しいと思った。
少しずつ少しずつ連絡を取り合うようになった夏休み。
たまに会うときは二人ではなかったけど、僕には心地いい時間だった。
母から夏休みの終わりの頃には「表情が豊かになったね」と言われた。
父から「好きな子が出来たか」と問われると「父さんには関係ないだろ」と笑えるようになった。
うまくいく。きっとうまくいく。
僕は夏休みの最終日、君を近所の公園に呼び出した。
夏の残り香が色濃く残る夕暮れ、困った顔の君が僕の前に現れた。
どうして、そんな顔をしているのか僕には分からなかったが言うべきことは告げなければならない。
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