ハジマリの青

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 海辺で、木陰で。少年を見かけた少女の表情は……。 「ふふっ、また顔が真っ青よ」 「うるさい」  少年はとっさに思考を止めた。 「まぁ、いいじゃない。私はしばらく、あなたに付き合ってあげる。その間に探しましょう。あなたにとっての始まりの青を」 「やれやれ、そんなもの本当にあるのだろうか……」  そう言ってごまかしたが、しばらくこの意味不明な少女に自分は付き合わされるらしい。  その事実に少年はなるべく冷静に受け止めることにした。……決して期待だけはしない。 「あぁ、楽しみだわ。あなたにとっての初めての青は何になるのかしら」  彼女はまっすぐ少年を見つめ、少年は少しだけ目をそらした。  彼女はよっぽどの変わり者らしい。  そんな少女とのお付き合いは、果たしてどんな色を見せるのだろうか。
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