さよなら、おともだち

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 総スカンならいまにはじまったことじゃないからいいけどさ。靴隠されたり、とりまきに囲まれてアリカに土下座しろとか言われたら最悪だ。  ナハハはうつむいたままだ。怒らせたかな。  まぁ、仕方ないか。私のなかで嘘は言ってないし、言っちゃったことには責任とらないといけないし。  ひどいわ! くらいの罵倒は受け止めなきゃね。 「わたしは……ナツナオとと友達でいたいの」 「ナツナオ?」  なんでそこでナツナオ? 「アリカちゃんの守備範囲の広いミーハーや、子供みたいにはしゃぐ甘いもの好きとか。可愛いと思ってあげないとナツナオに嫌われちゃうの」  あれ? ナハハ泣いてる? 「アリカちゃんは、お姫様だから、彼女の機嫌をそこねるようなことをしたら、グループから外されちゃう」  窓にさしこむ夕日。  そろそろ部活を終えた人たちがカバン取りに戻るんじゃなかろうか。 「ごめんナハハさん。私脳みそがミジンコだから頭まわらなくて。なんの話されているのかわからない」 「タテちゃんは、あなたとなんか仲良くしたくないの!」  強風が白いカーテンをまくりあげた。 「アリカちゃんが、いつも一人でいるあなたが可哀想って、小学校のときから思っていて、だからタテちゃんにお願いしたの。仲良くなってあげて、って」 「なんですと?」  つい、漫画の吹き出しのようなセリフを吐いてしまった。     
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