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「タテちゃんに、あなたと仲良くできたら、一緒にライブ行ってあげるって」
「なんということでしょう!」
強風にあおられるのはカーテンだけではなかった。
「そこまでしてアリカと仲良くなりたいわけ?」
ナハハは頷いた。
私は呆れて顎が外れそうだ。
「タテちゃん。そんなことしても、ナンバーワンはナツナオだから。隣には座れないのに」
お昼休みはラノベ読みながらお弁当をつっつきたいのに、最近はタテちゃんが入ってっくる。
昨日起きた地方の災害の話とか、殺人事件の犯人がまだ捕まらない話をする。それは悪くなかった。
でも、タテちゃんは常に別グループを気にしていた。
声をかけているのは私だけど、視線は常にアリカグループ。
「お昼さ、タテちゃんそっちに入れてあげないの?」
ぶっちゃけ、私はどうでもいいから。
「ナツナオが、タテちゃんのこと嫌みたい。あからさまに割り込んでこようとしてるって。アリカちゃんも一番かまってくれるナツナオが大好きだから。だから、アリカちゃんがあなたを押し付ければいいって決めたの」
たまには遅くまで学校にいるのもいいものだ。貴重な情報を得ることができた。
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