高嶺の花が落ちる時

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「アンタこそ、校内で喫煙なんてバレたらクビじゃん」 「おぉ、脅しちゃう? その選択肢もありだなぁ」 「アンリ!脅すなんてしません!お願いだから」 慌ててそう口にする私に、彼は呆気なく「いいよ」と答えた。 「それじゃこれはお互いの秘密ってことで」 それだけ言うと、彼は携帯用灰皿に煙草を入れて、「じゃ、またね」と居なくなった。 「なに、あれ…」 アンリの言葉に頷いて、彼の背中を見送る。本当に、何だったのかしら?  
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