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「美織、見合いが決まったんだがな」
「え?」
珍しく夕食にお父様がいらっしゃると思ったら、唐突にそう言われた。
「相澤病院のご子息だ。今度、この街にも総合病院を建てる話があってね。相手は次男さんだが、こちらとしても婿に来て頂けるし、いい話だと」
「ま、待って、お父様。私、まだ高校生でっ」
「あぁ、だから結婚は大学を卒業しても構わないと言ってくれてね。とりあえず、顔合わせと言う意味だよ」
「…で、でも、相手の方が私を気に入らない可能性だって」
「菱川の一人娘だぞ? 美織のような娘を誰が断ると言うんだ」
「……」
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