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男の言うとおりに、理市は全裸になる。
逆らったら、きっと西塔が傷つけられる。
しかし、このままでは……理市もなにをされるか分からない。
「本当に、ひとりで来たのか」
「ああ、一人だぜ。」
理市の答えに「ふん」と低い鼻息を漏らして、男はゆらりと身体を揺らしながら理市に近づく。
そして理市の腕をつかみ、西塔が横たわるベッドに投げるように引っ張られた。
ドサ、とその身体がベッドに沈んで、でも男から目を離さずにいると……西塔の口から、声らしきものが擦れた。
「りー…ひ、ぅ、ん……」
言葉を発すると、必然的にダラダラとあふれる唾液が、西塔の顎を濡らす。理市は、西塔の名を呼びながらその身体に触れようとした。
しかし、その手が西塔に触れる直前、一部が赤くなっている事に気づく。
いや、一部だけではない。
腕も、肩も、太腿も、尻タブも……唯一腫れていないのは顔だけだ。
……遅かった、もう、西塔は傷つけられていたのだ。
更に異常を感じたのは、西塔の秘部だった。何もしていないのに……男に触られていたのだろうか、決して大きくはないがソコが反り勃ち、痙攣している。
「てめぇ、西塔になにしやがった……!」
「……大人しくしていれば、ここまでするつもりはなかったんだが。なに、よく出回っているクスリだ。何度か射精すれば抜けるだろう」
なんてことだ、と理市は目の前が真っ白になる。
アイドルが盛られたとなれば、それこそ大問題だ。
それに、辛いのは西塔だろう。アイマスクの下には、涙の痕が残っていて……「ふー……ふー……」と荒い息が止むことなく部屋に響いている。
そんな状況を楽しんでいるかのように、アノニマスマスクの下で、男が嗤った。
「西塔が心配か? なら、抜いてやれ」
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