青色の終末

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「…さて、こんなもんでいいかな」 俺はキャンプの準備をした…元は親父の趣味だったが、今はもういないから借りることにした 俺にはもう母も父もいない、二人ともさっさと逝ってしまった ああ、中学の時だったか、その数日前、皆でキャンプに行ったんだ …その後事故にあった、その時は親だけ車に乗っていて…飲酒運転している車にぶつかった、即死だったようだ 俺は自分の車に乗ってシートベルトを着けた 数時間後、目的地についた、海だ 中学の時に家族皆で行った、最後のキャンプの場所 今はだれもいなかった…まあ、泳ぐには少し寒いもんな 少し日が傾いているが、まだ空は青い …ここにあるものも、いずれああ青く染まるのか 砂浜を歩いていたら、それを実感した …海に触れている砂が、青色になっていた 「へえ、こんなにきれいになるんだ」 空と海と同じ、青色の砂 それはとてもきれいだった 一時間も経つと、夕暮れになった 元の赤に汚染された青が重なって、紫色だ それはそれで、美しかった すぐに日は落ちた 空を見上げる、満天の星空 あの日見た星空よりも、青がかっている
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