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「よう怪盗。そろそろ青色の居場所を吐く気になったか。」
「…行ったはずです警部さん。弁護士を呼んでください。それまでは私は何も答えません。」
モニターの中にはアメコミヒーローみたいなスーツを着た男、怪盗モリヤマがいた。3か月着替えさせてもらえなかったのだろうか。
「おいおい別に意地悪で呼んでねえんじゃねえよ。ただな、どこにもいねえんだよ。青色のスーツが真っ赤になったせいで、弁護士はみーんな検事に転職しちまったのさ。まあ自業自得だな。青色が戻ってくりゃ弁護士だって戻るかもしれねえけどよ。」
「…。」
「ふぅ、だんまりか。まあいい。今日は最終兵器を持ってきたのさ。おい入れろ。」
紀伊さんが合図をすると、ワゴンに乗って何かが運ばれてくる。
「あれは何ですか?」
ミズキはヒゲさんに尋ねた。
「あれはな、かつ丼だ。」
「え?しかし一通りのカツ丼はもう試したはずでは…。」
「あったんだよ。試してないカツ丼がな。紀伊君は知り合いの三ツ星シェフを訪ねてわざわざ作らせたのさ。聞いて驚け。その値段、なんと8000円」
「は、8000円ですか!?」
信じられない。お店で食べるカツ丼の10倍はするじゃないか。
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