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もし万が一、あの狐が香さんではなかったら。やつはまだこの家の中にいる。そして俺も香さんもこんな状態なので、襲われれば防ぐどころか反応することもできないだろう。
あの茶色い狐が香さんにしろそうでないにしろ。なぜあんな行動をとったのか?可能性は2つ。
1つは、あの狐がオトリ。俺の注意を引いている間に仲間が香さんに何かしていた。見たところ、どこにも変わった様子はないが。
もう1つは、本当に香さんであった場合。香さんの、無意識の分身。本体は見ての通り熟睡して、我慢したが抑えきれなかった俺への想いが分身になって現れた。こっちであってほしい。
それにしても、こんなにも無防備すぎる香さんが悪い。一緒にイきたい。起きるのを覚悟で激しく手を動かし、親指で先端を苛めてやるとビュルッと熱い熱の塊が手の中に放たれる。
俺のすぐ後に香さんが、ビクビクッ!と体を大きく震わせて。けれど、スッキリした顔で熟睡続行。
布団から手を抜いて、口に持って行くと香さんの液を舐め尽くす。自分のはティッシュで拭いてゴミ箱にシュート。
常備してあるウエットティッシュで布団の中、香さんの体や布団についてしまった白濁を手探りで拭うと「はぁ」と溜め息がこぼれた。
目を覚まさない。何か幸せな夢を見ているのですか?チュッと、唇に触れるだけのキス。
わずかに笑みを浮かべる幸せそうな寝顔に見惚れていると、香さんの口が動いた。ムニャムニャと言葉にならない声。そして――
「……だ。まだ、じゃ………………ドクトル……フフッ……」
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