真藤緋桜

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 香さんが落ちた。昨日はほぼ朝まで何度もヤっていたし、相当眠くて疲れているはず。それでも意地を張ってヤると言った。  結果、たった1回で意識を飛ばして熟睡。  後ろから俺に貫かれたまま両腕が、というか上半身がダラーンと垂れて重い。この状況でよく寝られる。  フンッ!と腰を抱く腕に力を入れて後退。腰を引いて力をなくした竿を香さんのナカから出すと、出したばかりの俺の欲液がゴポッとあふれ出る。  エロい。細い足を伝って落ちた欲液が床に到達。お湯で流され、排水溝へ。愛がなくても、俺は香さんで欲情してしまう。  強く惹かれ合う恋人なら。相手から甘い、惹きつけられる匂いがする。フェロモンとでもいうのか、それが、俺達の間ではない。当然か。  俺は起こさないように――壁に頭をぶつけても起きなさそうなくらいの熟睡だが――香さんを床に座らせた。  片手で倒れないように支えながら壁にかけたままのシャワーを出し、香さんの液がついている頬を拭う。直接シャワーがかからないよう、お湯で濡らした手で何度か拭う。  そしてもう1度、今度は手の平にせっけんをつけて首から下を洗っていく。  俺の竿が入っていたナカは最後だ。泡をシャワーで流すと、指を突っ込んで掻き出す。起こさないようにゆっくり、刺激しすぎないように。  たった1回だけだったのですぐにナカは綺麗になり、シャワーを止めると香さんを抱き上げ脱衣所へ。  風呂場でヤって寝落ちることはまぁまぁある。落ちなければ場所をベッドに移し、昨晩のように香さんの気が済むまで何度も体をつなげる。  ネコのくせに性欲が強い。それが厄介。  去年だったか。どれくらい長い間、何回イったのかもわからなくなるほどヤった時があった。
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