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大人な味の煮込みハンバーグを食べ終わった後、緋桜と晩酌をとワインのボトルをゴトンッとテーブルに置く。グラスも2つ用意して、食器を片付け終わった緋桜の腕を引いた。
2人でソファーに腰かけ、ワインのコルクに手をかける。
正直な話、ここだけの話。わしは、緋桜が酒に酔ったらどうなるのかを見てみたい。わしは酒に弱いのは自覚済みで、今日はたしなむ程度。
もしかしてザル?ボロボロ泣き出すとか?それとも絡んでくるタイプ?あ、乱暴になる感じは嫌じゃな。人格が変わるくらい乱暴になって体を強要されたら……
う、それはそれで、良さそうな気もするが。ちょっと乱暴にされてみたい気もするが。酔いがさめた時に緋桜が落ち込みそうじゃのぅ。
あとは、寝てしまうか体が異常に真っ赤になってしまうタイプか。どのタイプでも、見てみたい。
あぁ。酒を飲む機会がないからせめて、家では自由に飲ませてあげたいというのはもちろん本心。
市長として会食に呼ばれた時はいつもそばに付き添いでいるが、運転手ゆえに飲めない。早々に酔い潰れてしまうわしを介抱する役割があるしのぅ。
そんな緋桜の様子をうかがえばいつも、酒を注ぐことはあっても飲むことに興味はないようじゃった。仕事だと割り切っておったのやもしれんが。
緋桜の口から、意外な言葉が聞こえた。
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