生き方と殺し方

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 やけに温かい。いや、やけに暑いなと思って目が覚めた。  暑いし熱い。目を開けて5秒後、「うわわわわわぁぁぁぁっ!?」なんて、いつもの俺としては情けない叫び声を上げて。その自分の声が頭に響いて、酷い激痛とめまいに襲われる。 「なんじゃあ、朝からうるさいのぅ。もう少し静かにしておれんのか?」  鉄のハンマーで何度も頭を殴られているような頭痛と、胃の中身が全部上がってくるような吐き気にギュッと目を閉じる。  ふ、二日酔いか。初めての飲酒と、初めての二日酔い。俺が、こんなにも酒に弱いなんて。  昨晩の記憶がない。布団の中だし、俺も香さんも服を着ていないし。何より、俺の、朝でちょっと元気な息子が熱い香さんのナカに包み込まれて嬉しそうにしているとか。  そりゃあ叫びたくもなる。昨晩、酔った勢いで抱いて、最中に寝落ちてしまったのか?  腕の中で眠たそうに大あくびをする香さんに「おはようございます」と挨拶すると、ジッと見つめてくる。な、何かものすごく怒っていないか!? 「すんませんッス。俺、もしかして昨晩香さんに乱暴をしたんじゃないッスか?痛くしたり、噛みついたり……」 「緋桜は酔うと頭が緩くなって、絡んできて。このわしを何度も『可愛い』などと……。発情したかのようにわしを求めておったのに。なのに……なのに、おぬしときたらっ!途中で寝落ちしおってからにっ!!」 「す、すんませんッス!!」 「おかげでわしはっ…………わしは、おぬしのために布団を用意して、寝かせて。それから、うぅぅ………………くっ!お、教えてやらん!」  昨晩、俺が酔って記憶を飛ばしている間に何があったんスか?とんでもなく顔が、首も胸も真っ赤っかじゃないッスか。
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