6人が本棚に入れています
本棚に追加
2柱の女神の交換留学
「ねえ、これからカフェに行かない?新作のケーキが凄くおいしいらしいよ」
「わーいいね!わたしもあれ食べてみたかったんだ」
「ねえねえ、わたしも行ってもいいかな?」
「もちろん!いっしょに行こうよ!」
「あとは……亜手菜さんも誘う?」
「うーん。ほら、寝てるみたいだし、起こしちゃ悪いからわたし達だけで行こうよ」
「それにほら、前に別のお店に誘った時も微妙な反応だったし、甘い物あまり好きじゃないのかも?」
「ねえねえ、早く行こうよ、売り切れちゃったら大変だよ」
「あ、待ってよ置いて行かないでー」
楽しそうに笑いながらクラスメイト達が出て行った教室に、机で寝たフリをしていた少女、亜手菜あてながひとり残された。
やっと行ってくれたかあ。それにしても、微妙な反応……か
わたしはゆっくり体を起こし、大きく伸びをしながら呟いた。
わたしだって甘い物好きなんだけどなあ……だけど……
高校生は、仲間の繋がりを重視する。
亜手菜は、入学後の数週間を病気で入院して過ごしてしまったため、タイミングを逃してしまいどこの友達グループにも馴染めず、クラスで孤立気味になっていた。
最初のコメントを投稿しよう!