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「わたしは戦いだけじゃなくて、知恵と工芸の女神でもあるのよ?」
「心が読めるの?あ、いや、読めるんですか?」
しまった、さっきから馴れ馴れしく話すぎた。
怒らせたかな?と思ってアテナをチラ見すると、「そのまま普通に話してくれて大丈夫よ」と言われたので、お言葉に甘えさせてもらおう。
「それで、どうしてわたしはここにいるの?」
「ちょっと待ってね、お茶飲んじゃうから」
……さすが女神様、お茶の飲み方ひとつとっても神々しい。いや、神さまなんだから当たり前なのかな?
「お待たせしてごめんね。あなたがここにいる理由だけど、あなたさっき異世界でやり直してみたいなあって思ってたでしょ?」
やはり目の前の女神様が心を読めるのは間違いないみたいだね。わたしは黙って頷く。
「何の偶然か亜手菜あてなさんっていう名前だけじゃなくてわたしといろいろな波長もピッタリだったの。だから、亜手菜あなたとアテナわたしで入れ替わってお互い新しい世界で暮らしてみるのはどうかなと思って、呼んでみたのよ」
「いいね、ぜひお願いします」
「ず、ずいぶん簡単に言うのね?」
「こんなチャンス、もう2度とないと思うからね。あ、でもいくつか質問やお願いがあるんだけどいいかな?」
「なにかしら?」
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