呼吸を整えて。

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 怒りや困惑、不安や焦り、時には葛藤。 私の頭の中で様々な感情が入り混じって、答えを出すどころの話ではなく、恋愛事情に疎い私は冷静になるべく状況を整理して、母の持ってきたチョコレートを食べました。  そして一つの疑問が出ました。 「この相談を持ち掛けられている時点で、私は幼馴染から恋愛対象として見られていないのではないか」  頭の中でその言葉が浮かんだ時。    今まで胸をときめかせていたのは私だけだったのかと涙を流し叫びたくなる反面、ここで私が告白をすれば落ちるのではないか。と淡い希望を抱き始める自分がいました。  会って半年の彼女に比べて私は幼稚園の頃からずっと一緒に居るんだ。  それならば。    既に限界を感じさせていた恋心。それを今こそ爆発させるべき時が来たのではないだろうか。  そう心に浮かんだ私が、口で言葉を紡ごうとした瞬間に。    頭の中に、共に合唱部として過ごした彼女が浮かび上がってきました。
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