490人が本棚に入れています
本棚に追加
Magical Seed
自分が普通じゃないというのは何となく解っていた。
「おかしな子だ。何故、先夜見一族の長である我の元にあのような無能の子が生まれたのか」
「不義を疑うのなら筋違いです! わたしは決して貴方様以外の男とは──」
「誰もそんなことはいっておらん! だから余計におかしいのだ!」
物心をついた頃から毎晩のように繰り返される両親の諍いの声。
表立って僕にいわない分、余計に心が痛んだ。
最初のコメントを投稿しよう!