04-雑草
3/3
読書設定
目次
前へ
/
22ページ
次へ
春になっても空っぽになったままの彼女の部屋の前で、今日、俺は小さな発見をした。植木鉢のあったあたりのコンクリートの割れ目に、緑色の芽がいくつも出ている。このヒョロヒョロした形は、たしかカモミールだ。このまま放っておけばきっと、初夏に花を咲かせ、リンゴのような香りを散らして種を増やすのだろう。 この部屋に次に女性が入居して、この雑草をきれいに抜き去ってくれるなら、俺はもう一度恋ができるような気がした。
/
22ページ
最初のコメントを投稿しよう!
6人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>
前ページへ
次ページへ
スターで応援
71(あなた 0)
小さく
文字
15
大きく
狭く
行間
1.8
広く
白
黒
クリーム
ゴシック体
明朝体
まとめてページ表示
指定なし
5ページ表示
10ページ表示
15ページ表示
ページコメント表示
ページスタンプ表示
最後に読んだページを自動で保存
最初のコメントを投稿しよう!