退屈な日本史の授業

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えーと、この可愛いけど気が強そうな女の子誰?竹子とか言ってるけど、俺知らないんだけど。しかも俺は玉木じゃなくて、鈴木だっつーの! さて、どうしたもんか。どうやら俺はタイムスリップしたか、違う世界に飛ばされたようだ。馬鹿馬鹿しい、ラノベじゃあるまいし。ぽかんと口を開けたままボーッとしていると、 「さあさあ、道場に参りましょう」 竹子と名乗る女の子に俺は袖を引っ張られて廊下からどこかへ連れていかれる。いつの間にか俺も和服を着ている。東北訛りの貧乏武士を演じた映画を思い出す。つーか歩きにくいぞ、このガウチョパンツ。いや、違うこれって袴か。 どうでもいいけど、俺は女子のガウチョパンツが大嫌いだ。なんであんな体の線を隠すようなの履いてるんだ、男の代表として断固反対する。女の子ならスカートだろ、スカートから、もしかしたら見えるか見えないかの絶対領域に男の夢とロマンがある。 そんなことを考えていると道場に着いていた。竹子と名乗る女の子は、 「しばしお待ちくださいませ。着替えて参ります」 おう。着替え…ゴクリ。着物から帯が解かれる瞬間見たいぞ、帯クルクルーとやってお決まりの、 「あーれー。お代官さまお許しをー」 あれも男の夢だ。そして肌襦袢だけの女の子を…。 ベシン!     
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