俺様、魔王(親父)に勘当されたから無職になる

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 やる事ないので暇である。明日まで魔力を込めれないのでカスタマイズも出来ない。 「何か適当な奴生け捕りにしてダンジョンに連れ込むしかないか? 何でダンジョン作ったのに出稼ぎせにゃならんのだ」  しかし、暇を持て余すよりはマシと、外に出て周囲を見回す。 「マジでここ何処よ?」  全く見た事ない風景に、魔大陸でない事だけははっきりとしているが、逆に右も左も解らん。 「てか、全然気配を感じねーぞ。どんだけ周りに生息してねーんだよ」  俺様の索敵能力は良くて一キロ。その範囲に生息する生物が居ないのだ。僻地かよ。 「何か有った時用に転移出来る様にはせんとな。うう、貴重な俺様の私物を、こんなに早く消費せねばならんとは」  侵入者が現れた時に強制転移出来る仕組みを構築してから、周囲の探索に乗り出した。ハア、働きたくねぇ。 「取り敢えず森を目指すか」  遠くに見えている森に道を定めて歩き出す。あそこまで大体五キロ位か。歩いてたら時間かかるし、飛ぶか。 「フライ」「ハイスピード」「エアコントロール」「ブースト」  魔法を重ねがけして、一気に森へと飛び立つ。僅か数分で到着した。魔力は歩いてるうちに回復するし、ここからはゆっくり行くか。 「一応気配はあるが、やたらと弱い気配しかねーな。何だ、この土地は?」  歩いて奥に行っても気配は変わらず弱いまま。せめて森の主とか居ねーのかよ! 「お、あれが気配の元か・・・ってスライムかよ!」  弱い気配の正体がスライムだと解り、地団駄を踏む。此処は始まりの村とか何かか!? 貧弱過ぎる。俺様のヤル気は一気に落ちたぞ。 「ハア、コイツだけでも捕まえて帰るか」  鷲掴みでスライムを捉えて転移する。ダンジョン内で始末して他者からの魔力をダンジョンコアに送る。これで俺様ダンジョンマスターになった筈だ。 「ステータスは・・・「ダンジョンマスター(仮)」かー、って仮って何だよ!!」  スライムがいけなかったのか? 他のモンスターだったら良かったのか? 「・・・もう寝る」  不貞寝して明日を迎える。 「うー、今日こそベッドで寝てやる」  硬い地面に寝ていた為、身体が怠く感じる。快眠できてない証拠だ。 「今回の魔力でやれる事は・・・何でベッド1つ設置するだけで、階層追加と同じだけ魔力消費すんだよ!!」  このダンジョンコア壊れてんじゃないだろうな? 勿論ベッドは設置したわ!  もう嫌、寝る。何もする気が起きず、今日も不貞寝。なんか不貞寝しかしていないぞ俺様。
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