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さて、ドラゴンがたかが人族如きに遅れを取るとも思えん。何かしら裏があると見るべきか。
「よく見れば貴様魔族だな? この私を知らぬモグリが居たとは嘆かわしい。勇者の私を見ても恐れ戦かないのだからな」
「あん? 勇者だぁ。オークの間違いじゃないのか?」
「この無礼者が! 侮辱した事を後悔して死ぬが良い!!」
いきなり剣で斬り付けて来た。意外と速いな。けりど俺様の反射神経は、毎日魔王の親父を亡き者にする為の戦闘で研ぎ澄まされている。この程度避けるのは容易い。カウンターでアッパーカットをお見舞いした。
「ぐぼあ!」
結構吹っ飛び地面にめり込む。しかしなんか変な手応えだったな?
「ぐ、この俺に土をつけてタダで済まされると思うなよ?」
「お前何か仕込んでんな? 今ので立ち上がれるのは防御力的にあり得ん」
「当然だ。この鎧はあらゆる物理攻撃に対して、ダメージを軽減するのだ。更にこの剣は、ドラゴンキラー。ドラゴンに対して絶大な威力を誇る!」
あ、そんなカラクリだったか。だとしたらどうやって地上戦に持って行ったんだ?
「フライ」
試しに空中から仕掛けてみるか。
「馬鹿め、俺に空中戦は自殺行為だと解らせてやる!」
「何だ? 空がいきなり曇りだしたぞ」
「サンダーボルト!」
「ぐあ!」
雲から落雷が俺様に落ちた。対空魔法って訳かよ!
フライを解除して地面に足を着ける。俺様にダメージを与えるとは、勇者ってのも案外本当なのかもしれないな。
「ふはははは、地面を這いつくばるが良い! サンダーボルト!」
「うぜえ!」
来ると解ってる魔法なんざ怖くも何ともない。魔力を手に込めて魔法を弾く。
「は?」
「あ? 俺様が同じ魔法を喰らう訳ねぇだろが。今度はこっちからお見舞いしてやんよ」
「物理攻撃が効かないのは、さっきので解っているだろうが。無駄な足掻きを!」
「誰が物理っつったよ。魔法に決まってんだろーが!」
「くばあ!?」
奴の背後から俺様お得意の遅延魔法が炸裂。魔法無効化じゃなけりゃ、こんなもんよ。
「ぞ、んな。魔法耐性も付いているんだぞ・・・」
「は、俺様の魔法がその程度で減退するかよ。あばよ勇者」
「・・・」
どうやら既に絶命した様だ。鎧は魔法が貫通して使い物にならんな。剣だけ頂こう。俺様、何か肝心な事を忘れている気がする。
「ん? ああーー! ダンジョンで殺せばよかった! 配合モンスター!」
気付くの遅いぞ俺様! しかし、まだ一匹残っている。ドラゴンを転移させてから眼前に立つ。
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