はじめての…。

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はじめての…。

ずっと憧れていたバスケ部の田之上先輩に夏休み前、思いきって告白してから三ヶ月が過ぎた。 絶っ対にフラれるって覚悟してたんだけど、 「いいよ」 って、まさかのオッケイを貰えた。 そして晴れて念願のカレカノになったのだ。 「せ、先輩、練習お疲れさまでしたっ。」 部活帰りの先輩に声を掛ける。 「お前、待ってたの?」 「迷惑…で、したか?」 驚いた顔の先輩を見てやっぱり迷惑だっただろうかと不安になる。けれど、先輩はくしゃっと笑うと 「なわけ、ねぇーだろ。ほら、行くぞ。」 そう言ってさりげなく私の手を取って歩き出す。 先輩の大きな手から温もりがジワジワと伝わってきてドキドキする。 「お前さ、何ニヤニヤしてんの?だらしねぇ顔だなぁ。」 口は悪いけどその目は優しくてなんとも言えない笑顔で私を包んでくれる。 ああ、私、先輩のこの笑顔が好きだ。
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