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「あっ……」
それは本当に偶然の再会だった。
「あ……」
お互いにしばらくフリーズしていると、向こうの連れの女がそいつに、
「誰?知り合い?」
と訊いて、止まっていた時間が再び流れ出した。
「中学のときの……後輩」
「えっマジでー?」
女は俺のことを上から下まで見て、
「えーなんかオリと全然タイプ違うね~」
「……まぁ、な」
その時俺は、光希と一緒にいた。
織は気付いたはずだ。
俺と光希が、“ただの友達”ではないということに。
久しぶりに見た織は金髪になっていて、それがまたよく似合っていて、ずるかった。
隣には長い茶色の髪の小柄な女の子がいて、その子は織の腕を抱いていた。
「……久しぶり」
お互い一瞬の硬直のあと、先に口を開いたのは、織だった。
「うん……」
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