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第二章 女賊 紅蜥蜴
黒畷一家の大幹部 日本刀の夜叉率いる 十名あまりの敵を一蹴した 白蛇を 神宿御苑の樹上より 眺めるのは
忍び装束を身に纏うも 体の線が 女を強調してます
すぐ近くに 何者かがいるのか それに向かって「素早しっこい摺りの小僧 つばくろが 黒畷の連中にぼこられてるのを救って 我が配下にでも加えようって思ってたらとんでもないやつが飛び込んで来たねえ」
傍に潜む 黒い影が「紅蜥蜴の姉御 また男狂いやめてくださいよ」
と言えば
「ふん あたしは欲しいものは全て手に入れるまでさ あの白蛇 仲間に加えようかねぇ」
と答えています
そこへ また 他の方向から「姉御は言ったら聞かねえからなぁ あの白蛇もついてねえなぁ 姉御に目をつけられちゃぁ あはは」
いやはや
神宿御苑の闇に溶け込む この連中はいったい 何者か？
一方
そんなことが 樹上で囁かれているなんて 知ってか知らずか
白蛇 再び 群青色のケットを頭から被り
御苑の中へ 颯爽と歩いて行ってしまいました
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