第三章 激突 白蛇対黒畷衆

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いよいよ その晩 やって来ました 黒畷衆の連中は 数千円とも言われる金を 大八車に積んでは 移動をしています 十数名の若い衆に周囲を守らせて 無論 大八車に乗るほどの金と言う訳ではなく はぐれ軍人より 買い入れる武器を積むための車であり さほど移動をせずに 小山台近くのある倉庫へと運び入れるだけなので 自動車を利用はしなかったようです 大八車に積まれたお金は トランク二つ 実際は そこまでの大金は積んではいないようですが しかし そのすぐそばには 大幹部 疾風の市が 着いて歩いています 市は 得意の武器 手裏剣のように飛ばすナイフをベルトに挟み はたまた 背中には 巨大なくの字型の武器を背負っています これは 南洋の人々 などが使用していたブーメランの様な武器だが しかし 殺傷力は こちらの方が数倍もあるように 鋭利な刃物部分が 日本刀の様に研ぎ澄まされていて 鈍く輝いています 「市の兄貴 そいつ 三日月刀なんざ使う相手なんて来ますかねえ?」とすぐそばの若い衆が話しかければ 「さあね しかし そんなやつとやりあいたいがな あいつ 日本刀の夜叉を殺ったやつ 白蛇だったか そんなやつ来て欲しいかもな あはは」と なんとも不敵な笑い声をあげては 夜の道を 小山台へと向かっていきます
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