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「あ、そのことで相談が……」
「ん??」
テイラは異世界人を召喚者を見定めたいことを話した。するとシュヴィは前代未聞の話に眉をひそめる。そして、シュヴィはあることを思いつく。
「ならお主よ。 貴様が勇者たちに試練を設けてみてはどうじゃ?
それを乗り越えた者こそ貴様が望む勇者となろうぞ」
考えもしなかった発現にテイラは衝撃を受ける。確かにその方法なら思うがまま、望むがままに勇者を見定めることができる。考えるよりも先にテイラは答えを出した。
「やります……やってみたいです! シュヴィ様!!」
「そうと決まれば早速行くぞ。
フフフ……。 これだから下界は楽しいのじゃ」
不気味に笑いつつもシュヴィはテイラが用意した魔法陣の上に立ち、手を差し伸べる。何をするか分からなかったがとりあえず期待に胸を膨らませ、その手を握る。
すると、魔法陣が開示された内容とは違い、緑色に輝きだした。ちなみに開示された内容には淡い青色と記されている。
シュヴィは余った方の手を空に向け、名を叫ぶ。
「いざっ! 一人目の異世界勇者
―――ベイシア・バードナーの世界へ!!」
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