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ベイシア・バードナー
異世界召喚を管理する神・シュヴィに連れられやってきたところは、テイラが住んでいた国ジュエンクラーラとは全く違う大地だった。
見るからに土は死んでおりカラカラに乾いて黒ずんでいる。
「シュヴィ様、ここは一体……」
「ここはとある物語の一部だ。 といっても偽物だがな」
テイラはその言葉に疑問を覚える。『偽物』と彼女は言ったが、見渡す限りどれも本物。空や土、木々だって存在している。
「偽物ってどういう意味ですか?」
「ここは電子で作られた世界でな。 まあ簡単に説明するとだな、ここは物語の保管庫が記録している世界じゃ。 そしてそれを電子に変換させ、貴様に見している」
「??」
テイラの世界には電子という単語が存在していない。なので彼女はシュヴィの言っていることの半分も理解できてはいなかった。
そんな様子のテイラを見ると、シュヴィは文明の格差を改めて感じさせられる。
「はあ~。 魔法文明を培ってきた世界の者にはちと難しかったかの」
「神様ってやっぱり凄いのですね!」
「そうでもない。 お主らも違う文明を進んでおれば分かることだ」
そう言うとシュヴィは、その黒い大地を進み始める。テイラもそれに続き追いかける。
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