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「って言うか、どうしてオッドアイにしちゃうの?」
『オッドアイとな?その様な覚えは無いが…』
「無意識に瞳の色が変わるみたいね。それを治さないと難しいかも。
慣れればいいのよ、貴方達が。でもきっと無理でしょ?」
『それを言われてしまっては、我には返す言葉がない』
「って言うか、オッドアイになる必要はあるの?」
『……ないと思う。でも気が付いたら瞳の色が変わってるのよ』
「時間あるでしょ?暗示かけなおすか…」
そう言うと、Mariaはあたしの前に座って肩に手をおいた。
「まずは目を閉じて、それで身体の力を抜いてね。そのまゆっくり深呼吸して。
そう。そうしたらあたしの声だけに集中してくれる? そう、そのままよく聞いてね。
蒼焔の瞳は蒼、紅焔の瞳は紅。これは決まったことなの。
片方の瞳の色を変える必要はどこにもないわ。蒼焔、貴女は『執行』という言葉を聞いたら
瞳が紅く染まり紅焔と人格交代がある。そして紅焔、貴方は『着いた』という言葉で
瞳の色が蒼く変わり、蒼焔と人格交代をすることになる。
但し、2人とも記憶の共有は出来るから安心して。あたしが肩から手を放したら、ゆっくりを目を開けるのよ?いいかしら?」
そう言ってMariaは肩から手を放した。あたしはゆっくりと目を開ける。蒼い瞳のあたしをMariaは心配そうに見つめていた。
「蒼焔、大丈夫?」
『大丈夫だよ。何の問題もないと思う』
「そう…ちょっといい?『執行』の時間よ」
その言葉を聞いたあたしは、一瞬眩暈がする様な感じがして目を閉じる。目を開けると紅の瞳に変わっていた。
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