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「よし! じゃあ皆でいつもの店、行こっか」
スタッフなどはその場で帰り、高畠、樒、椿、関だけで飲食店まで移動する事になった。
スタジオ近くにある料亭で、恐らく一見さんお断りっぽい。
「え。こんなお店……、だ、大丈夫でしょうか?」
今までそういう店には縁がなかったのか、一度も入った事がないのがあからさまに分かる反応を見せる。
「大丈夫ですよ。今日は高畠さんの顔パスです」
そんな関を見て、律儀に答えてあげるのが樒だ。
「入って入って。ちょっと真面目な話もしたいからさ」
高畠に促され、中に案内されて入ったのは、一番奥にある個室であった。
「凄い」
各々席についたところで、タイミング良く店の女将が入ってくる。
「失礼致します。本日はお忙しい中お越し下さり、ありがとうございます」
「女将、いつものコースね。全員分」
人払いしたいのか、挨拶もそこそこに切り上げさせ、女将に注文して退室させると、再び樒に視線を向ける。
「ぶっちゃけた話ね。樒ちゃん、アニメ化の仕事、受ける気ないの?」
テーブルから身を乗り出し、質問する。
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