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そして、完成した私を見て、お母さんはうっとりとした笑みを見せる。
「やだ可愛いっ! 可愛いわっ!」
「えっ……ほ、ホントですか?」
「ホントよ~! ほらっ、見せびらかしに行きましょ!」
お母さんに連れられ、もう一度和室に戻り、私はそこでビックリ仰天してしまった。
「せせせせ、先輩っ! 先輩もっ!」
なんと、先輩も浴衣を着せられていた。
濃紺の縞模様の浴衣に白の角帯を合わせ、とても粋な雰囲気に仕上がっている。
ヤバイ……かっこよすぎるんですが。
「おぉ! まどかさん、よう似合っとるなぁ! 章臣と並んでみい」
お母さんに背中を押され、私はオズオズと先輩の隣に並ぶ。
イケメン度が増している先輩の隣など恐れ多いことこの上ないが、おじいさんのリクエストを断るわけにはいかない。
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