ー始まりー

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その日は 突然、やってきた。 雨の降る日曜日。 小林さんが、私を車で迎えに来て 前日に、パチンコで、大負けしたので 大人しく過ごさなければいけなかった。 仕方なく、 男子寮、ここは、女人禁制なんだけど 私は、自分の靴を手に持ち 他の寮生にみつからないように 小林さんの部屋へ 入って行った。 六畳程の洋間で ベッドとテーブルと テレビと冷蔵庫と、 備え付けの家具が 置いてあった 私達は、ベッドに腰掛け テレビを観ていた。 冷蔵庫から 飲み物を出し コンビニで買ってきた お菓子を食べながら テレビを観ていた。 不意に、 小林さんが 私の肩に手を置き え? っと、振り向くと 小林さんの 唇が私の唇を塞いだ 私達は、 毎日のように 会っていたが “恋人”と 呼べる関係ではなかった。 しいていえば “友達” 安心しきっていた。 小林さんの舌が 私の口の中に入り込んできた 私は、それを受け入れた。 唾液と唾液が、混ざり合い 舌と舌が絡み合い そう、 これが、彼との初めてのキス
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