ACT 1

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「どうして? 高校2年生だよ? 17だよ? ないない」 大きく首を横に振ると松瀬くんは「そういうことを言ってるのではない」、私へと顔を向ける。 「あの念は、危険だと言っているのだ」 「そうかな? いつも礼儀正しいし、笑顔も可愛いし」 でも松瀬くんはぎゅっと眉を寄せる。だから。 「やっぱジェラッテるんじゃない?」 「……なんなのだ、ジェラッテるとは」 瞼を重くした松瀬くんに「やっぱジェラッテる!」、腕をぎゅっと引っ張ったとき――自動ドアが開いてお客さんが入ってきてしまう。って。
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